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2011年 08月 09日

御舟かもめ 船上茶会

船上茶会。船好きなら一度は企画を考える催し。今回、あの小さく程よいスペースをもつ御舟かもめで開催するという情報が入った。この日はちょうど川仲間の作った大阪の川映像「大阪静脈」のプロモーションのお手伝いでたまたま大阪に居合わせる。様子がわからないため若干の不安を感ずるが、この機会を逃すのはあまりにももったいない。城北川チャレンジクルーズ(後日ブログup予定)に続けて節操なく参加することを決意。

時は盛夏の7月31日(日)16:20八軒家浜の川の駅桟橋に集合。天気はうす曇時々晴れ
川の駅=待合、桟橋のスロープ=路地、乗船=にじり口という見立てというところでしょうか。
年甲斐も無くわくわくしながら乗船。
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まだ日差しがきついが、水上に出ると穏やかで川風が心地良い。茶室に匹敵する外界からの隔離感や一体感のある船空間。船長一路大川上流に舵を切ります。
亭主は空堀という古い町屋が残るエリアで、古民家をリノベーションしRojiroom というカフェと環境デザイン事務所 素地(soji) を主宰されている松下岳生さん。なんだか本物のお坊さんのような風貌です。
なんと今回僕の泊まったHOSTEL64の植栽計画もやられたようですよ。
オフィシャルに客を招いての船上茶会は今回が初めてという。今日の客は和装が素敵なおば様2名と大阪のお嬢様方3名と男は僕のみ。手短に自己紹介しつつ、亭主から企画趣旨とこのあたりの川の歴史や景観について解説をいただく。本業がランドスケープや建築家だと幅広い視点でお話できて得ですね。
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客のみで10人乗りの御舟かもめだが、茶会となると客6人、亭主、水屋の計8名くらいがちょうど良い。無理なく会話が出来る人数ですね。
後ろのキャビンは水屋として利用され、和装の女性がお菓子やお茶碗を運んでくださいました。
亭主は船首にてお手前を。偶然でしょうがちょうどよい広さなんですね。
さすがに炉は無く電熱器を利用していますが、道具は水指が無いくらいで茶室とほぼ一緒の設え?
よくは知りませんが本格的ですね。
まずは昆布の入ったお白湯をいただき口を湿らせます、昆布の上品ないただき方などご指導いただく
お菓子がでてきました。目を引いたのは杏仁豆腐のような白にブルーのゼラチン?
涼しげで夏らしいお菓子。味も洋酒が利いておりさわやかな味わい。夏向きですね。
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ガラスの茶碗が運ばれ、いよいよお手前。御舟は環状線鉄橋を過ぎたあたりで舵を切り
下流に向かいます。風もなく穏やかな水面ですが、釜もあり引き波等で揺れたら大変
細心の注意を払い航行。ガラスの茶碗にグリーンの抹茶がさわやかです。
かもめのカラーにもなじみますね。おいしくいただきました。

大川のパノラマをバックになんとも絵になりますね。せっかくですから和装すればいいのに
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景色を楽しみ亭主のお話を伺いながら2杯目をいただいた頃に中ノ島に到着。
堂島川に入りちょうど西向きとなる。水面に反射する夕日が美しい。

公園という公共エリアを期間限定で利用したビアガーデン。規制緩和ですかね?
公共スペースを使うのが抜群に達者な㈱ゼットンの運営なんですね。すごい賑わいです。
こんなところに大阪のうまさを感じてしまいます。
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皆さんに手を振りながら進みます。船は陸とのこんな単純なコミュニケーションが不思議と楽しいんです。

潮が上げてるにもかかわらず、サービス精神旺盛な船長も日ごろ鍛えた操船術で低い橋くぐりを披露。意外な余興までついて、ご婦人方も大喜びです。
古今東西低い橋くぐりは船乗りの血が騒ぐようですな(笑)
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そんなわけで盛況のうちにお茶会終了。天候に恵まれました。

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茶会というある程度しきたりのある場や船という運命共同体的空間は、知らない人同士乗り合わせても共有できる時間を作り上げる力がある。一人もしくは少人数で参加し知らない人同士、やや緊張感のある中で季節と川のある街を愛でてみるのはいかがでしょう。
新鮮で濃厚な時間を都市の水面で得ることが出来ることでしょう。
これは季節ごとに乗りたくなる催しだな。

毎月開催するようなのでぜひ御舟かもめのHPをチェックいただきたい。
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# by canalscape | 2011-08-09 02:08 | クルーズイベント
2011年 07月 30日

カフェ・ムルソー  浅草リバーサイドカフェ

浅草の隅田川左岸、吾妻橋と駒形橋の間に隅田川を一望できる素敵なカフェがあるのをご存じだろうか?入口は細い路地に面しており通りがかりの観光客が来るような場所では無い。趣味のよい看板を確認し2層吹き抜けのピロティーの階段を上がると素晴らしい眺望が広がっている。だいたい店名からしてそそるではないか、ムルソーといえば僕が大好きな、カミュの「異邦人」の主人公の名前だ。なんとなくタンジールの裏路地のカフェ、ジブラルタルを望むなんていうアウトローなノリなのだろうか?と期待してしまう。ちなみに隣はバックパッカー向けのゲストハウスだぜ。
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まだスーパー堤防が整備されていないこのあたりはカミソリ護岸なのだが、2階のカフェからはまったく眺望を遮るものがなく、かつフルオープン式の折りたたみサッシを使用しているため、気候の良い時期は実に開放的な空間となる。3階もcafé & barになっているようでこちらも申し分の無い川風景を堪能できるのではないでしょうか。
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川から船でこの辺りの風景を眺めていると、小規模な雑居ビルがカミソリ堤防に面して建ち並ぶ風景が特徴的であることに気づく。小じんまりした個人経営の特徴ある店舗に向いた規模だと思うのだが、ご多分にもれず川に開いた店舗などほとんど見当たらない。このカフェはこの立地や街区の特性をうまく引き出したスペースになっている。欲をいえば、敷地とカミソリ護岸の間に管理通路があるため、今一歩水面が遠く感じることと、メニューやインテリアデザインに、もう少し特徴があるといいのにな~と思ってしまう。かなり手堅い感じなので、店名から勝手に妄想を膨らませていると期待を外してしまう。そうは言っても十分素晴らしいロケーションなので、思う存分川風を楽しめますが・・・。でもやっぱり護岸の上に川床を張りださせたいな。水との距離が格段に向上する。
水上バス乗り場も近いのでクルーズとセットで楽しんでみたらいかがでしょう。
→お店のHPはこちら
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# by canalscape | 2011-07-30 00:38 | 水辺のレストラン
2011年 06月 13日

神田川高架下レストラン

御茶ノ水駅から秋葉原に向かう途中の昌平橋袂に高架下の倉庫をレストランに転用した施設があるのをご存知だろうか?JR東日本が場所を提供し、地元のホテル聚楽がオペレーターとしてレストランを Chinese CafeCave Bar和食スペイン料理と4店舗運営しているようだ。各店舗は2階建てになっており、天井は高架のスケルトンのアーチがむき出しに見えている。奥に進むと隣接している神田川が一望でき、小さいながらもテラスが設置されている。テラスからは何重にも鉄道が交差する特徴ある神田川の渓谷や昭和的バラックの建築群を望むことが出来る絶好のロケーションである。
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中央線の始発駅であった旧万世橋駅跡でアーチとレンガ造りで有名な高架下倉庫の一角。設計は東京駅の設計で有名な辰野金吾という大変素晴らしい都市資産に恵まれたロケーションなのです。しかしながら、お店のHPからはこれらの貴重な環境について積極的に説明されておらず、店舗構成も特徴を最大限生かしているとは言いがたくちょっと残念です。もっと川を感じられる設計は可能なのに。じつに惜しい。
そうは言っても一般的には十分素敵なお店ですが(笑)

余談だが、4月のよく晴れた気持のよい土曜日のランチ時、誰もテラスを使っていなかったので、一人でテラス席を指定して気持ちよさそうに食事してやった。そしたら昌平橋からそれを見た人たちが入店してきて後からぞろぞろテラスに出てきたぞ。誰も使ってないと躊躇するのか、それとも誰かが気分よさそうにしていると環境の良さに気がつくのか?定かではないが、外人だったら間違いなくテラスから席埋まるはずだけどな。日本人はまだまだテラスの使い方に消極的ですね。店員も客が指定しない限りテラス席に案内することはまず無いよね。
サービスも煩雑になるし、暑かったり寒かったり風があったり虫が飛んできたり時には匂うこともあり面倒なのだが、テラスに出るということは街や川に活気を与える最も効果的な行為の一つだと思うんですよね。この神田川にしても、観光船が通過するときは単純にテラスの人も船の人もテンションが上がると思うのだが。そんな訳でちょっと無理をしてでもテラスがあれば出ることを奨励したいのです。水辺のテラスが集客に繋がることが明らかになれば、川に面して店を構えるスタイルも定着してきます。街は僕らユーザーの行動が反映される時代になってきたのですから。積極的に川辺に出てツイートしよう!
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(下写真)2年ほど前から不定期の観光船が数多く見られるようになってきた。photo by @gonzke
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現在、万世橋駅跡にあった交通博物館跡地が再開発されています。おそらく高架下倉庫も飲食店モールとして有効に使われるのだろうと思います。神田川に対しても大々的に開かれることを期待しましょう。神田川のにぎわいと、クルーズ船の盛り上がりが断然違ってくるはずです。
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# by canalscape | 2011-06-13 00:31 | 水辺のレストラン
2011年 06月 12日

Canal Café 外濠とボート小屋の記憶

飯田橋駅前のマックが無くなりCanal Caféが増築されたとのうわさを聞き、ちょっと遠いいのだが、遅いランチに何年ぶりかで訪れてみる。その日は、初夏を思わせる陽気で水辺で涼みたいと思ったのもあるのだが。
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外堀の名残である水面牛込濠に面したレストラン+カフェ。元は1918年に東京に初めて造られた貸しボート場「東京水上倶楽部」がルーツのようです。ボート用の桟橋と小屋が増築され1996年に水上レストラン「Canal Cafe」としてオープン。公益性の高い水辺に民間の施設を新設することはほぼ不可能なのだが、昔の施設の延長線上で既得権を有効に利用した飲食施設なのでしょうか?
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いずれにしても、都市の共有財産である水辺を有効に活用し、営利事業ではあるが、不特定多数に公開しているスタンスは素晴らしいことと思います。先代から受継いだ資産の価値を認識し、ステキなカフェに仕立てて街に貢献している状況は、天王洲の倉庫を転用したTYハーバーさんとも共通するものがあると思いました。こんな広い施設をメンテナンスし運用していくのは余裕と高い教養が無いとなかなか出来ない商スタイルだなと感心します。この日は晴天だったこともあり次々と多国籍なマダム達が入店され、いろんな言語が聞こえてきます。在日外国人の間では有名なんでしょうかね。都市のオープンスペースの使い方は今でも圧倒的に欧米人の方が積極的な気がします。皆さん水辺のテラスが大好きですよね。それから平日だからかもしれないが女性が圧倒的に多い。

この水辺のレストランでは、飲食だけでなくボートを使った水上音楽祭などもやっていた。近所にあの法政大学の陣内秀信先生の研究室もあり、院生が中心となり、2009年まではsotobori canal wonder というボートを利用した水上音楽祭などの企画を立てていたようです。今は形を変えてsotobori canaleという組織で継続してるようですね。
このようにリサーチやドローイングなどの提案に留まらず、実際に水面を使って見せているところが素晴らしい。これからの時代は新たに都市開発することよりも、既存の空間を見直しどのようにポテンシャルを引きだし使い倒すかが問われてくるように思います。このような小さな水面利用の経験の積み重ねがユーザーである都市生活者に水辺のリアリティーを感じさせるのではないかと思います。

都心のど真ん中にいながら、適度な中央線の通過音以外は静かで涼しげなオアシス。癒されました。
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# by canalscape | 2011-06-12 01:04 | 水辺のレストラン
2011年 05月 23日

弁慶橋ボートハウス

赤坂プリンスをチェックアウト後、客室の窓から真下に見える桟橋、以前から気にはなっていたが訪れたことのなかったボート小屋に行ってみる。
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都心の真ん中に緑豊かな水辺を有する江戸城外堀の一部である弁慶堀。弁慶橋のたもとになんとも味わい深いボート小屋と桟橋がひっそりと佇んでいる。水の出入りがほとんど無いため、水面は藻で覆われてしまっており、かえって水の持つ生命力、自然の力というものを強く感じる。
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桟橋に降りてゆくと周辺の地盤より3mほど下がり、街を下から見上げるポジションとなった。水面が近づくと気温が下がり水の匂いを感じ、街の喧騒も若干だが遠ざかる。都市河川を船で航行するときにいつも感じている異界感が少し立ち居地が下がるだけで得ることが出来る。
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すでに小学生の先客達がボートを出しており、ルアーフィッシングに昂じている。どうやらブラックバスがいるようだ。都心のど真ん中にも野生は確に生息しているのだ。

とてもステキな朽ち方をした桟橋から家族とボートを漕ぎ出すとなんともいえない浮遊感に包まれた。水面から見上げる見慣れた光景。なんとも新鮮な感覚を得ることができた。娘は初めて乗るボートに興奮気味である。自分にも漕がせろとうるさいので、指導してオールを預けた。ふらふらしながらも船は進む
僕も手こぎボートなんか乗るのは何年ぶりだろう。
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ボートハウスは意外にも若い方が管理していた。ゆったりとした時の流れるボート小屋の管理人ってちょっとあこがれる。
ここもちょっと手を加えればステキな水辺カフェが出来ると思うのだが、今みたいな穴場になっているのもまた魅力的である
身近に隠れたヒーリングスポットとしてお勧めである。施設HPはこちら
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# by canalscape | 2011-05-23 00:47 | 船溜り・船小屋