Chart Table

canalscape.exblog.jp
ブログトップ

<   2008年 10月 ( 5 )   > この月の画像一覧


2008年 10月 27日

第1回 京浜運河工場クルーズ

f0206739_19303653.jpg工場三昧の京浜運河工場クルーズ無事開催しました。当初の予報では降水確率70%と絶望的な予測であったが、誰かよっぽど強運な主催者か参加者がいたのだろう、晴れこそしなかったが風もなくなかなかのクルーズコンディション。オープンデッキで思う存分工場と対峙できたのではないかと思う。今回のコースはBPAとしてもぜひ開催したかった憧れのコースであったが、川崎市に入り込んでしまうことや距離が長いため、かなりの集客力がないと、1人あたりの単価が非常に高くなってしまうことなどがあり、自力での開催は困難かと思い始めていた。そんな時タイミングよく、八馬さんの紹介?(企て)で(株)ティーゲートさんから神奈川県の産業観光ツアー助成への応募の相談が来た。当初はバスを組み合わせて工場内見学も行いたいとの意向であったが、京浜工業地帯は細く運河でエリアが分断されていることを説明しバスで廻るより、水上からアプローチした方が格段に効率的であり、さらに絶好のビューポイントからの工場鑑賞も確保できることをアドバイスした。京浜工業地帯は京葉工業地帯などの新しいエリアとは違って、歴史が古いためか、艀等による舟運をメインに構成されているようだ。歴史の古いエリアほど網の目のように細い運河がめぐらされている。今回のエリアは川崎を中心とした重工業地帯であるため、比較的大型の船舶も航行できるような幅の広い運河で形成されている。その他、船から上陸して工場見学などもしたかったようだが、現行法規では国土交通省の主催のモニターツアーしか、船舶の途中下船は認められていないようだとの話をした。そんなこともあり、船舶による工場鑑賞に特化した企画で進めることとした。結果そのまま応募で難なく入選!第一関門突破である。
さて、川崎といっても橋下が結構低く細いところもあり、奥まで入り込むには小型船で廻ったほうが面白いとの意見をしたが、神奈川県の助成は観光協会の助成であるため、40人以上の集客をクリアすることが条件となっており、今後の事業性が見込まれることがポイントとなるとのこと。できれば1回で30~40人は確保したいとのティーゲートさんの意見。客単価を5000円以下に抑えようとすると、どうしても1回で40人以上は確保しないと成立しない。こうなってくるともうBPAの手には負えない、大山総裁に登場いただくしかないでしょう。マニアの域は脱したとはいえ、まだまだマイノリティーな企画。一般メディアの広告では、とても集客できるものではない。一番固いのは影響力のあるサイトやSNSでの告知だ。そんな訳で、大山総裁や石井さんに登場いただくことが前提となった企画であった。今年の3月にLOBを横浜から新木場に移送する際、大山氏に同乗いただき、京浜運河工場クルーズの面白さは共感いただいているとは言え、安くないクルーズ企画だ。果たして総裁は承諾してくれるのか・・・。
正直、自分で提案しておきながら、企画を横取りされた複雑な心境であったが、しゃれではないが、「渡りに船」とはこのことか?ここはつまらんことは言わずにティーゲートさんにお任せすることとし、横浜市助成企画である横浜キャナルクルーズからは切り離し(株)ティーゲート主催、神奈川県観光協会助成企画として開催することとした。BPA企画協力といっても僕のリクエストとしてはJFEの海側を通ることと、千鳥町や浮島、夜光町周辺の細い運河も廻ること。あとはよろしくだ。その後、八馬氏、ティーゲートさんの尽力で大山さん、石井さんも快諾。結果は予想を上回る大盛況で、60人の定員を2日とも上回るものであり完全な完売状態であった。人気サイトの力、恐るべしである。乗船料も3時間フリードリンクで4500円、しかもこのコースだ。たぶん、満足度は高いと思うけどな。船会社さんも大サービスしてくれたと思いますよ。


f0206739_19312834.jpgそんなこんなで、天気が曇っていたこと、一部千鳥橋の下をくぐれずに一筆書きの効率的なコース取りを断念したことを除けば、全てが順調であった。これだけ長いコースだと燃料代がかさむのだが、最近の値下がり効果もあり、ラッキーだったと思う。風もそれほどなかったため、参加者はほとんどデッキ上で3時間飽きもせず撮影に没頭していたようだ。フリードリンクといっても、見どころが多く飲んでる暇がなかったのではないだろうか?僕自身も扇島海側など未経験のコースがあり、興奮しっぱなしであった。このコース期待通りJFE溶鉱炉が姿を現した。女性船長さん大サービスでぎりぎりまで接近してくれた。かっこいいー萌えますね。
こんなアングル、さすがの石井さんも初めてだ、解説そっちのけで撮影に没頭。しゃべり好きでエンターテイナーの大山さん、八馬さんのトークも興奮モードで絶好調。デッキの皆さん乗り出しモードで左舷に集中し、船が傾いている。まるで聖地巡礼だ。千葉のJFEは中を結構頻繁に公開しているが京浜JFEは閉鎖的で一般公開はほとんどしていないとのこと。それだけ貴重な光景であったのだ。


f0206739_1932115.jpg第一の見どころを無事通過し、次の見どころへ。千鳥町、浮島周辺に近づくと石油化学系コンビナートがすさまじい高密度で現れる。とても人工物とは思えない、自然発生的増殖感。むき出しの鉄色と真っ白なタンクのコントラストが素晴らしい。懸念していた千鳥橋の通過はやはり無理そう。元のコースを引き返して、塩浜運河から入りなおす。このあたりの細い運河は何故かどこも橋の下が抜けられず、効率が悪い。あまり、業務上の需要が無いのだろう。工場鑑賞クルーズ上はぜひ抜けられるようにしてもらいたいところである。
そんなこんなで、見たいところはくまなく廻り、3時間を使い切ってしまった。横浜に着くころには、大山さんの思惑通り、日没前の点灯が始まっていた。さすがに3時間は疲れたのだろう、皆さんまったりモードで夕景を眺める。帰り際、あっという間のクルーズだったとの女性の声。このまま浮島行くかと余裕だ。恐るべし工場萌えである。僕は結構疲れたぞ。参加の皆様ありがとうございました!
当日の写真UPしました、ご覧ください。
結果的に今回は成功したと思うが、大山氏、石井氏の呼びかけがあったからだと思う。本当の意味での商品化はまだまだというのが正直な感想だし、不定期航路の許可という高いハードルもあるようだ。今後はこのあたり探っていこうと思う。
[PR]

by canalscape | 2008-10-27 19:26 | クルーズイベント
2008年 10月 19日

第4回 横浜キャナルクルーズ実施しました

f0206739_19231255.jpg
10月18日 11時出航。今週は北東風がやや強いがまずまずのクルーズコンディション。今回のコースはかなりマニアックなネタが溢れる子安・鶴見コース。コットンハーバーなどのタワーマンション群と歴史の古い工業地帯の境界線から埋め立て前の海岸線である子安浜の漁村の名残である水上集落を通り、京浜工業地帯をめぐるフィールドワーク。かなりバラエティーに富んだ港湾都市の風景が堪能できたのではないかと思う。東京の運河はすでに整備し尽くされた感があり、ここのような混沌としたキャナルスケープはお目にかかれない、横浜もあと数年の後に東京化してしまう恐れがあり今のうちに見ておかなくてはという危機感からこの企画を思い立った。幸か不幸か経済状況が悪くなりつつあり、粗悪なマンションに占拠される可能性は少なくなったとはいえ予断を許さない状況である。本当はこちらのコース①をメインに考えていたのだが、なぜかコース②を希望される方が多くやっと開催できたのだ。実は横浜市助成企画としては一時休止することになった。国交省からの指摘で、届け出についての不備があることがわかり、法的整理をしなくてはならないようだ。実はその問題の根は深く僕らの知識不足というより、「知られざる港湾業界」の混沌を垣間見たような気がした。今後コンプライアンスなクルーズを実現するべく協議してみようと思う。とはいえ、8人程度のレンタルボートであれば何の問題もないので、ご要望があれば連絡ください。
そんなことがあり、今回は募集を途中で打ち切り10人程度で開催。このくらいの方がコミュニケーションを取りやすくいい感じだ。


f0206739_19234596.jpg今回のメンバーはこのエリアを研究対象にしているT大学の修士やアーバンプランナー、写真家、映像関連企業の方々などクロウト系で出航。BPAは山口が乗船しGPSを使ったマッピングに挑戦。今回も半数が女性。話によると来週開催する京浜運河工場クルーズも女性客が多いらしい。年齢層も実に幅が広いとのこと。もうマニア性の高い趣味という枠組みは外れつつあるのを実感した。ボートというモバイルを組み合わせると子供からお年寄りまでを対象としたエンターテイメントに一挙に近づく、工場萌えの石井さんや大山さん等タレント性のある方を起用し、SNSなどのインフラを使った広告ができれば、かなりの集客が見込めるだろう。BPAの企画は横浜市の助成のおかげで、収益性や集客性に重点をおく必要がないため、ワークショップ的なノリでこじんまり開催できた。今後はこの企画を介して知り合った方々とどう発展させて行けるかが重要と思われる。港湾風景の件だけでなく、新時代のツーリズムの在り方、港湾業界の不透明性についても思うところが多かった。BPAのテーマがかなり広がった


f0206739_19242385.jpg乗船後、T大院生が修士論文のテーマで水域利用をテーマに検討しているということでランチをご一緒した。こんな時期にだいじょぶですかー?僕らも4年やっていると、資料が膨大にストックされている。提供できる資料を整理してみると改めてそう思った。以前千葉大の修士論文でバージ船の転用をテーマにした学生がいたが、学生は時間があるのでなかなか良い資料となっている。彼女にも期待したい。幸運なことに、彼女の知人が、子安浜で遊魚船を営んでいるという。もともとは漁師であったそうだ。よくあることだが、地元の方は、この町の景観価値を認識しておらず、再開発されることに何の抵抗もないようだ。越後妻有のトリエンナーレのように、時間をかけて、イベントを仕掛け、地元の理解と価値の認識を広めてゆくことをしなくてはならないのではないかと思う。近々に地元の方を紹介いただき、ヒアリングを行おうと思う。興味のある方がいればぜひご一緒に。
[PR]

by canalscape | 2008-10-19 19:17 | クルーズイベント
2008年 10月 13日

第3回 横浜キャナルクルーズ開催しました。

f0206739_1915471.jpg10月11日無事クルーズ開催できました。前日の天気予報が外れ、朝から雨が降ったり止んだりの極めて微妙な天気。雨レーダーでも1mm以上の降水確率50%をキープ。いやーマイッタ!胃がキリキリ痛む。多少の小雨なら決行だと気合いを入れ、まずは100円ショップにカッパを10着買いに。横浜についてみると、小雨ながら、西に薄明かりが見える。今日は、海外遊学から帰国した井出が乗船、BPA2名だけか、今回は初対面がほとんどでちょっと心細い。天気行ける行けると井出。でも直前キャンセル多いだろうなー。
時間になると、意外や意外皆さんちゃんと来てくれました。若干名のキャンセルがあったものの全部で17名ほどの乗船で出航。遅刻もなく優秀です。いやー、助かりますね。参加の皆様に感謝感謝です。


f0206739_19161372.jpg空が若干明るくなってきたが、うっすらと小雨。希望者のみカッパを着用。井出が自慢の港湾小話を披露。聞いたことがない話に一同関心。大岡川を遡るが、ひと気が無い。いつも賑やかな黄金町バザール周辺もガラーンとしている。やはり人がいないと盛り上がりに欠ける。残念だが仕方がない。川と川辺の関係はお互い見る見られるのコミュニケーションがあるかないかで活気が違ってくる。天気が良いとカヌーやレガッタの練習艇などいて活気づくのだが。
高架下水路も隙間から差し込む光が鈍くいまいち。次に堀割川に、ちらほらと釣り人や家の窓から手を振ってくれる人たちがいる。このあたりの風景はどこか遠い地方の漁村に来たような錯覚に陥る。高架下水路とのギャップが大きい。相変わらず井出のとぼけた港湾小話が場を和ませる。前回も図らずしていらしたのだが、今回も掘割川のご近所の女性が参加されていた。大岡川とここがこのように繋がっている感覚が新鮮に感じるようだ。皆嬉しそうに地元のことを話してくれる。やはり、川は住民に無意識に愛されているのだと思う。


f0206739_19164120.jpg今日の参加者は特に有名なマニアといわれる方はおらず、比較的おとなしく乗船されていた。皆初対面なので普通はそうなのだろう。
そういう意味ではちょっとしたネタで意気投合してしまうマニアはある意味幸せ者だ。そんな中でも外国人女性のKさんは熱心にどんどん質問してくる。日本語が流暢で東京を訪れた外国人をガイドしたりしてるらしい。それが本職か?日本人はもっと日本の良いところを自覚し、アピールするべきと言っていた。ファッションといい、ちょっと芸能人っぽい。ここが変だよ日本人とか出てそうな感じだ。また横浜在住で昔港湾局関連で通訳などをやられていたらしい女性のNさん、さすがに港湾ネタをよくご存じだ。最初の井出の小話の間違いも暴かれてしまった(笑)こんなユルユルなノリがBPAの本性なのだ。お許しを。余談だが意外とこのクルーズ女性の参加率が半数以上なのだ。これは想定外であった。
さて、僕が前から気になっていた掘割川の河口の施設(写真)についても説明してくれた。どこか米軍住宅を思わせる平屋ののどかな光景が異質であり気になっていたが、特に地図にも記述が無く、前回のクルーズ時も話題になったのだ。なんとここは輸入されてきた動物を検疫する施設とのこと。立ち入り禁止の隔離施設であった。それにしては川側には無防備に開いており素晴らしい水辺の環境に見える。昔ここからカバが逃げた有名な話があったらしい。このコースこれで3回目だが、毎回ゲストから教えられることも多く、飽きることが無い。クルーズ中のコミュニケーションは天気が悪くてもやはり楽しい。お客さんより自分が楽しんでしまっている。もっとホスピタリティーについて検討しなくてはならない。海に出るとうっすらガスっており視界が悪く残念。しかし本牧埠頭のコンテナヤードにいつもより多く係留されており、近くまで見に行った。迫力満点。こんなビルのようなコンテナを積んで荒波の外洋に出るのが信じがたい。一度船会社の知人から嵐の太平洋の写真を見せてもらったことがあるが、10M?ほどの大波とコンテナ船が写っておりギョッとした記憶がある。コンテナって偉大ですね。そんなこんなで無事着艇。雨もすっかりあがって、青空が見え始めていた。今頃晴れやがって!しかしこれがクルーズです。毎回自然に翻弄されてしまうのです。こんなコンディションにも関わらず参加いただいた皆様本当にありがとうございました。
この日参加いただいた地元野毛にお住まいの在華坊さんがいつものようにきっちりblog upしてくれました。素晴らしいレポートです。
[PR]

by canalscape | 2008-10-13 19:10 | クルーズイベント
2008年 10月 12日

建築夜学校へ行ってきた(続き)

f0206739_117588.jpg
前回の続編です。時間が経ってしまうと記憶が飛びますね(笑)
今日は、ドボクとケンチクの萌えどころの違いについての感想です。前回ちょっと触れたドボクの刺客とはもちろん大山総裁のことだ。団地芸人の大山ですと自己紹介していた(爆笑)。土木と建築の融合についての関心が高いとはいえ、学会でドボクを呼んでしまうとは主催者も勇気あるよね。というより、団地とマンションの違いについて議論したかったのか?最近の総裁の勢いに飛びついてしまったのか?いまいち趣旨が理解できないのだが違った意味で面白かったのは確か。
大山総裁は主題のタワーマンションのことなどどこ吹く風で、いつもの調子?で、団地についてアツーく語り、ドボクの楽しさ、偉大さについて紹介し2時間でも3時間でも語りそうな勢いであった。300人弱の観衆を前にしかも完璧なアウェーだ。大した心臓だ。十分にドボクの勢いが感じられ、総裁の称号に相応しいプレゼンであったかと思う。この異様なテンションに引っ張られ、次のパネラー日建山梨氏は僕は「工学萌え」と自己紹介していた。その次の鹿島北氏は「美学萌え」と続いた。日建の山梨さんは作家性より工学に基づくシステムの商品化に関心があるようなことを強調していた。僕には最近の作品は作家性を意識しているように見えるのだが・・・。対して、ゼネコンの北さんは商品の中にも建築家の美学を徹底させていきたいと、正統派なスタンスを。悪く言うと既存の建築家象に固執している古いタイプにも見える。デザインもも、ミースや昔のSOMのようなモダニズムの原点と言えるようなスタイルを徹底的にミニマルに追及している。しかし時代に迎合することなく、ここまでブレずにやっていると、美学というフレーズも臭くならない。単純に建築が最も美しかった時代をリスペクトして何が悪いとでもいえる潔さを感じる。その他いろいろ思うところがあったが割愛。


f0206739_117277.jpg全員のプレゼンが終わりディスカッションに。主題であるタワーマンション。マンションの商品性について議論。しばらく黙って聞いていた大山総裁。話を振られると、僕はタワーマンションには全く萌えませんねと一刀両断。それは見識の幅が狭くていかんと東氏。めげずに僕はエビちゃんのようにばっちりスタイリッシュに外見を作っているものには萌えないんです。もっと素の部分とか、誰からも注目されない、いじめられっこ的なものに興味があると。それに対して美学萌えの北氏から強烈な突っ込みが。そんなこと言ったって、そのエンターテイメントなしゃべりも好きだけど、あなたの写真は十分美しいし見られることを十分意識しているではないかと美への賞賛を。まったく爆笑である。どこまでも総裁ペースだ。まだまだめげずにドボクの萌えるポイントをアツく語る。建築の美などとるに足らんと言い切った。東氏が萌の話から美の価値観に話を整理。その後ドボクはインフラでありストックである。ケンチクはフローだなどどうでも良い議論に。
今の超高層って高強度コンクリートを使っていて軽く100年はもつんですよ。むしろそんな土木的な耐用年数をもったスケルトンがわずか、1年ほどの設計期間で(一部の再開発を除いて)、街区や景観の議論がないまま、各デベロッパーによって無調整に進められ、林立している現実。日本での超高層の解体実績は鹿島本社のだるま落とし解体しか存在しないこと、要はタワーって一度建てたら壊すのって難問なのよという議論になってほしかったんだけどな。


f0206739_1173518.jpgところで、僕は大山氏のタワーマンションには萌えないというのがどうも信じられん。東京湾岸の経済論理によって自然発生的に林立した超高層群の景観って工場萌えに近いものを感じるのだが・・・。タワー単体と団地萌えとの比較で話が進んだからそう言ったのか?タワーを群として捉え、工場の萌えどころと比較すれば面白い議論になったと思うのだが。タワーを群で捕らえた摩天楼って、昔から熱烈なマニアがいたし、一般的にも世界的にも萌えの対象であったと思う。NYのWTCが911で崩壊した時、高さを追求する時代は終わるだろうと一部メディアで書かれていた。しかし今でも、世界中で摩天楼への萌は続いている。タワーマンションが圧倒的な人気を誇るのも、この人類共通の高さ萌えが根本にあるからだと思うのだが、その議論が全くされなかったのは残念だ。
アムスの有名な水際長屋、ボルネオスポールンブルグは当初タワーが検討されていたらしい。しかしそこはさすがオランダ、知的にエキサイティングに低層高密度でまとめてあります。この差はいったいどこにあるのだろうか?
主催者の藤村さん確かオランダ留学経験あるのではなかったか?
もう少し積極的にリードしてほしかったなー。
[PR]

by canalscape | 2008-10-12 19:02 | 書籍・映画・イベント
2008年 10月 05日

建築夜学校へ行ってきた

f0206739_1185980.jpg
何年振りかに建築会館での建築夜学校に行ってみた。なんで今さら?テーマが学会らしくないタワーマンションであったこと。パネリストに組織事務所のアーキテクト入っていたこと。そして土木ではなく「ドボク」からの刺客が招聘されていることが興味深く聴講させていただいた。
ご存じの通り、東京湾岸は見事にタワーマンションが林立しなんともエキサイティングな湾岸風景を形成している。もともと工場地帯であり、大形の敷地が売買しやすく、先住人も少ないため、大型タワーマンションが成立しやすい。また眺望もよく都心に近いなどの立地条件のほか小泉内閣の規制緩和による容積割増・超高層誘導など政策的な追い風も加わり、湾岸戦争といわれるほどの建設ラッシュが起こった。結果わずか6年ほどの間に劇的に人口バランスと湾岸風景を変えてしまった。僕らがBPAなどという都市水面の活動を始めたきっかけも実はそこにあるのだ。湾岸タワーマンションは芝浦などのLOFTカルチャーを除けば、まったく都市文化のない場所に出現している。最近は徐々に整いつつあるが都市インフラも不十分。ましてや地域コミュニティーなど皆無のエリアである。このような従来の都市文化から切り離されている運河の街に、「葉山の海の家」のような、気軽で解放的なコミュニティースポットをバージ船を転用した水上ラウンジにて創っていきたいというのがそもそものモチベーションであった。そのような理由で僕にとっては大変興味深いテーマであった。


f0206739_121947.jpgさらに興味深い事は、従来パネリストに呼ばれることが少ない大組織の設計者が入っていること。タワーマンションはデベロッパー主導の元、大組織型の設計事務所やゼネコンが設計し、個人商店型の建築家事務所は、インフィルである住戸プランやインテリア、または外装デザインのみを依頼されているという棲み分けがされているのだ。タワーマンションの規模というのは巨大で、エンジニアリング、法規制、なども一般の建築とは違っていることやリスクの大きさを考えると、大組織に任せざるをへない現実がある。メディアを賑わせている建築家に表層的なデザインを担当いただき、広告にて大々的にアピール、(意地悪く見ると)販売促進に利用。エンジニアリングとリスクは組織に担保させるという構図がメジャーであり、コアコンセプトはデベロッパーや広告代理店などが握ってしまうことも多いのだ。そういう意味では、今の東京の景観に影響力があるのはデベロッパーであり、建築家はカヤの外であるといっても過言ではないと思う。
そのような固定化した日本の現実があり、そうではない脅威的実績をお持ちの迫さんが呼ばれているのではと思った。一方、今回の組織系のお二方は実は組織型設計業界では有名な方々で、ファサードデザインや内装も一貫して手掛けられており、一般的なタワーマンションとは比較にならないデザインの質を保っている。商品でありながら「建築」の域に達しており、住空間に対する強い意志を感じられるものであると思う。言い換えると、主催者が意図していた住空間の商品化や資本の論理で生成されてゆく象徴としてタワーを語りたいのであればあまり適切な人選ではなかったのかもしれない。もっとマンション職人のような設計者がよかったのではないかとも思う。日建の山梨氏はデザインや作家性よりシステムに関心があると言っていた。設計者はコンセプトやシステムを形にする重責を負っており、要であるのは間違いないのだが、はたして大枠の商品化システムを企画コントロールしうるポジションにいられるものだろうか?野心的で共感はするのですが・・・。
なんか、人選の思惑と話の展開があまりしっくり行かなかったように見えました。疲れたので続きはまた。次回は「ドボク」と「ケンチク」の萌えどころの違いかな(笑)


f0206739_122992.jpg
[PR]

by canalscape | 2008-10-05 18:54 | 書籍・映画・イベント