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カテゴリ:運河・河川( 8 )


2012年 06月 17日

源兵衛川の衝撃

雨の週末なので珍しく家にいる。今年は梅雨らしい6月である。本格的な夏を控えているので雨でも憂鬱ではない。梅雨明の予定を考えているとワクワクする。そんな訳で珍しくブログ更新。梅雨明け目指して1年半も前から記録したかった三島の源兵衛川のことを書こう(笑)。有名な川なので沢山ブログアップされてるが。
さて源兵衛川の何がそんなに素晴らしいかって?建築家による景観デザインが介入しているにもかかわらず、バナキュラーで造りすぎない親水空間がすごいのだ。水路が中心になった街づくりのお手本がここにある。残念ながら可航水路ではないのだが、水路と街の親密性は尋常ではない。こんな高度な景観デザインが建築家+市民団体主導で実施されここまで育っていることに驚愕した。建築家がこのような形で都市や環境に貢献出来るのだという成功事例を体験でき勇気づけられた。
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ぼくが源兵衛川に出会ったのは、2011年の4月にBankARTスクールで「大岡川を往く」という川繋がりの講師陣を6人ほどお呼びし、週一でレクチャーいただく有料企画に参加したのがきっかけであった。特別メディアを賑わす売れっ子が登壇するわけでもなく、安くない受講料をとられるので、受講生が6人ほどしかいない企画であった。これは失敗したかなと思ったのだが、蓋を開けてみれば素晴らしい水辺哲学をお持ちの講師陣とゆっくりお話する時間が持て、水辺好きには大変得した企画であった。その中で、この計画に携わったアトリエトドの松井正澄さんにプロジェクト紹介をいただき、GWに早速足を運んだのがきっかけであった。その後、あまりの素晴らしさに夏休みにも再度訪問し大変すばらしい水辺環境であることを改めて認識した次第であります。ランドスケープの人達にはバイブルみたいな計画なんだろうが建築屋の僕は恥ずかしながら知りませんでした。

この三島という場所は、富士山の湧水に恵まれた水網都市である。他に宮川、桜川、御殿川と計4本の水路があり、水路に囲まれた3つの島から町が生じたことから「三島」という説もあるとか。なんと奈良時代から農業用水路として利用されており、街と水路との関わりは極めて古いそうだ。今回紹介する源兵衛川は自然河川ではなく、延長1.55kmの湧水を利用した農業用水路をカスタマイズした水路なのです。湧水源のある駅前商業地から住宅地をとおり、水田地帯の貯水池までの変化に富んだ親水環境を形成しています。昔は川に沿って家を建て、川の水を家に引き込み、川に張り出した「川端」で水を汲み洗い物をしていたそうです。いまの法規制ではいずれも不可能なことばかり。
高度成長期に工場の地下水汲上により湧水が枯渇し水路は生活から遠ざかり、いつしか生活排水路となり汚染され、市民の意識も遠ざかってしまったようです。そのようなすっかり使われなくなってしまった水路を再利用しようという機運が高まり、平成2年度より農水省の補助事業によりプロジェクトが発足したそうです。約7年もの歳月と14億という低予算でこれだけの水辺環境が整備されたとのこと。設計はあの象設計集団を独立したクラスターアーキテクトが中心になりチームを組んで実施したようです。設計者の一人である松井氏が言うには、一人の三島市役人の個人的な熱意により始まったプロジェクトのため、ほぼ手弁当でライフワークとして計画に携わったと言っていました。松井さんたちはまず時間をかけて地域の歴史や習慣を調査し、街を十分にサーヴェイし計画の糸口を探していったそうです。

その中で下記の3つの原則を立て合意形成をはかり、設計を開始したそうです。(スクール時配布資料より抜粋)
1)場に発生する様々な問題を掘り起こし、特性を読み取りながら、川と人の新たな関わりを「かたち」として提示する。

2)創ることだけを前提とせず、保全、復元、改修、創造など、場に則した柔軟な対応をはかる。

3)古くから屋敷の石積みや敷石、護岸などに用いられてきた溶岩を、地域の景観を形作る素材として活用し、川全域に多様な使い方をする。また、製品化する場合は他の川にも利用できるよう汎用性を持たせる。


昨今、山崎亮的な「つくらないこと」が持て囃されていますが、ほとんどの設計者は何らかの形のある空間を提示する責任を負うべき職能であるわけで。上記のような「つくること」と「つくらないこと」の狭間の状況をまず定義し、創りすぎない事を宣言している事にこの計画の本質があるように思います。このように計画の定義を明確に提示することにより市民、行政、企業の3者がぶれることなく具体的に協調してゆく概念と手法を提示できることが設計者の力量の一つであるように思いました。
民間建築ばかりやってる私が言うのもなんですが、協調関係の中で時間をかけて作られた環境は完成後も市民の手で大切に整備され水辺文化を育成して行けるのだと思います。もともとは市民の手で自主的に整備されていた水路でしたが、いつからか維持管理を行政に押し付けるようになってしまったことが川に人が寄り付かなくなってしまった大きな要因ではないかとの解説が印象的でした。煩わしい自治管理も楽しみのひとつとして享受できるようになった時に良質なコミュニティーが生まれ文化が育まれるのでしょうね。
現地を訪れてみると、水路マニアは脈が上がってしまうくらいの刺激的なシークエンスのオンパレード。元は水流が管理された農業用水路であるとはいえ、よくぞここまで密度の高い水辺空間をコントロールできるものだなと思う反面、デザインせず住人の自主的な演出にゆだねている部分も多分にある絶妙なバランスに唸ってしまいます。先の原則の中に書かれている「つくること」と「つくらないこと」が、しっかりリアルな素材屋ディテールに落とし込まれていることに強い感動を覚えました。もちろんハードの環境だけでなく、その環境を最大限引き出し、使い倒している地元の子供たちや市民の振る舞いも絵に描いたような素晴らしい光景でした。フェンスが無いと子供が川に落ちて危ないなどと行政にクレームをつける輩もいないのでしょう。また既得権を尊重しているのか、ゆるい法規制も一躍買っているように見えましたが実情はどうなんでしょうね。
設計者の松井氏が、「ほとんど手弁当で携わったので行政や住民もわりと設計者の好きなようにやらせてくれたんです、工事費も少なかったので結果的に既存利用をとことん検討せざるを得なかったとのが良い結果をもたらせた」と言っていたのが印象的でした。
土木工事でこの14億という数字が高いのか安いのかよくわかりませんが、横浜大岡川の河口にある立派なボードウォークが10億以上と聞いています。屋形船が夕方乗降に使っている意外、人の気配がなく、カヤックもボートもつけることが出来ない立派な見るだけ親水空間とそんなに変わらない金額で、三島市の確かな象徴となり、観光資源となっている水路環境は14億で整備され愛されているのです。
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川沿いの素敵なカフェdilettante cafe。テーブルが水に浸かっている!

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余談ですが最近読んだまちづくり系の本に「つくること、つくらないこと」というのがあります。とても面白いのでお薦めです。対談の人選が秀逸です。

これからの季節、東京からの日帰り圏内の薦めの水辺です。三島駅の北側には現代美術家の杉本博司がデザイン監修を行なったIZUPHOTO MUSIAMも昨年よりオープン。一日おなかいっぱいに遊べます。
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◆参考
http://blog.enviro-studio.net/?eid=217 知り合いではないが高知工科大学の先生のブログ。源兵衛川についてすごくよくまとまってます。

 当時一緒に受講したzaikabouさんのブログ
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by canalscape | 2012-06-17 11:51 | 運河・河川
2010年 10月 12日

品川・大田の京浜運河の魅力

最近、twitterというその場限りの情報発信メディアに翻弄されてしまい、蓄積型のblogがすっかり疎遠になってしまった。書くべきネタは山のようにあるはずなのについつい即効性メディアに捕まってしまい時間も欲望も吸い取られている。そんな訳でなんと2ヶ月ぶりの更新だ。夏や初秋にもいろいろあったのだが忘却の彼方へ。いかんなこの習慣。

さて本題。京浜運河というと、工場クルーズで有名な川崎京浜運河を思い浮かべる方が多いと思うのだが、品川区・大田区の京浜運河もシブくてなかなか良いのだ。東京の運河というと、南は芝浦、品川天王洲くらいまでは有名だがその南に行ったことある人は少ないのではないでしょうか?こちらの京浜運河、タワーマンションも水際商業施設はもちろんのこと、巨大工場もロックゲートなど華々しい運河の主役たちは存在していないので当然かと思います。だがこの水域、派手さはないがコアな水辺好きにはたまらい魅力にあふれた水域なのです。メディアに取り上げられることも少ないので、意外と認知されてない運河コンテンツが隠れています。今回は僕自身が興味深々の品川・大田の京浜運河の魅力についてのご紹介。
こちらに見どころの周辺図をリンクしておきました。

ご存知かと思うが、東京と横浜を結ぶ運河のアウトバーン京浜運河。多摩川をはさんで大きく2分されている。東京都側の京浜運河は芝浦LOOPを起点に、東京モノレールや首都高速1号羽田線と並行して羽田まで伸びている。周辺には大井の巨大コンテナバースと湾岸道路が海側にあり、その流れで運河周辺には大型で最新の倉庫や物流センター、市場などが多数立地している一大物流拠点なのだ。この北の大井ふ頭から国際化する羽田空港に挟まれたこの水域は新興の埋立地が点在しており、地図で見ると群島のような様相である。そこには、一見して江戸や明治の歴史を継承した痕跡は見当たらず、高度成長期へのノスタルジーも東京モノレールや首都高1号と八潮団地に感じるのみで、大部分はドライな現代のテクノスケープのみが圧倒的な存在感で立地している。このいわゆる工場とは違った乾いたテクノスケープ。それがこの水域最大の特徴だ。具体的にはワイドでまっすぐな京浜運河沿いにアップダウンしながら並走する東京モノレールの軌道と首都高速1号羽田線。それに沿って点在するハイスペックな大型倉庫とそこで働く人たちの団地群。まさに現代の東京を支える広大なバックヤード。そんな感じの水域なので景観の変化が大味、いつものようなゆったりした移動速度では退屈するだろう。もっと足の速い船が適切だ。また、このような起伏に乏しく広大な水域は低い視点で観て面白いのか?こんなエリアはgoogleで上から見た方がゾーニングやインフラが一覧でき圧倒的に楽しめるのだが・・・。

だがしかし、そんなエリアにもアイレベルでないと見落としてしまうコンテンツは必ずあるはずだ。実際に船で注意深く航行し気になった場所を陸上からアクセスしてみる。するとやはり、しぶとく江戸の痕跡が細々と残っているではないか。いまやブラタモリなどですっかり定着したが、この知られざる痕跡を発見することほど面白い探索はない。

さあ、やっと本当の本題だが、この大味な京浜運河の分岐水路がなかなか面白い。
下記に簡単に紹介しておこう。

勝島運河:現在は一部を埋め立てて公園にしているため行き止まり。立会川河口がある。
 すぐそばに旧東海道が残っており、沿道には老舗の蕎麦屋などが健在。レジャー用のポンツ ーンなども設置され、地元のNPOにて運営されている。地元に愛されている水辺。

大井競馬場前防災桟橋:2007年の内閣府都市再生事業の実験でLOBが防災船として一時係 留されていたポンツーン。以前は水上バス乗り場であったが。現在は使われていない。
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平和島競艇場:こちらも勝島運河を途中で埋立て競艇場に

八潮団地の緑地帯と干潟:運河に沿った緑地帯。フェンスが無く、ビジターバースなどある と最高のピクニック・バーベキュースペース。南端の干潟は鳥の楽園になっており、バード ウォッチングの名所である。船での進入は厳禁

白い人工海浜:ふるさとの浜辺公園として整備された人工浜。船から見ると、殺伐とした倉 庫エリアに唐突に表れる白いビーチが興味深い。沖には干潟あり。浅いので航行注意
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大田市場:言わずと知れた、東京の台所。水産の築地市場、青果の大田市場

大田区狭小水路とミニ水門:このエリアは江戸時代より漁業が盛んだったようだ
 堀がいくつも掘られていたが、吞川、内川を除き河口に舟溜まりを若干残すのみで、ほとん ど埋立てられ緑道となっている。
 ちなみに、堀の名前は北から貴船堀、旧吞川、北前堀、南前堀などがあり、いずれも小型の 水門の奥に船溜まりを有している。特に旧吞川の護岸沿いに倉庫や家屋が建っており、水門 内の水面であるため水面にきわめて近い高さに立地している。このような場所は、再開発次 第ではきわめて親水性の高いボートハウス街が実現可能と思う。
 その他、南前堀は首都高高架下水路であり竪川のような見事な直線高架下水路である。
貴船堀
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旧吞川
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回転する首都高橋脚:とてもシュールなテクノスケープ。まるでランドアートのようだ。
 大型船の航行を可能にするため可動させる必要があった。しかし航空法の制限があり、跳ね 上げ橋に出来なかったからなのか?詳しくはこちらのラジエイトさんのブログを参照ください。
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海老取川と船溜まり:今でも漁師街の雰囲気を色濃く残すエリア。最近まで既得権漁船と不 法係留船が密集していた船溜まりであり、水上生活者も存在した。しかし平成20年度に国土 交通省による不法係留船の一斉撤去が実施され、TVでインタビューを受けていた水上生活 者もどこかへ消えてしまった模様。

羽田 多摩川沿いの船小屋と治水の痕跡以前このブログでも紹介したが、このあたりは漁業や遊漁船の舟宿が密集している。木造の桟橋やトタンの船小屋はまるで川俣正の現代アートのような味わい深い空間を意図せず形成している。漁師町羽田の原風景を残す貴重なエリア。陸上も漁師町らしく、路地を介して極めて濃密な街区を形成しており、治水対策のレンガ造りの古い堤防も現存している。
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羽田D滑走路:この界隈の大物新人。多摩川の流れを遮らないように、桟橋形式にした滑走 路。地盤を支えるステンレススチールで出来た超高額橋脚の列柱空間は圧巻だ。まるで神殿 のような神々しさが宿っているといっても過言ではあるまい。
 沖縄の辺野古の米軍滑走路もサンゴへの負担を軽くするための代案として提示されていた  が、このステンレスジャケットは沖縄での生産は不可能なため、本土から運び込むこととな る。大変な出費である。ちなみに桟橋上は土地扱いにならないとか?

実はそのほかにもネタがある。書ききれないので機会があればまた次回。
上記見どころについても調べるといろんな経緯が発見できるだろうがキリがないので概要のみとしよう。
年内にリサーチクルーズやらねばという先走る思いがブログ更新につながった。その調子で続きを近々に(笑)
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by canalscape | 2010-10-12 01:49 | 運河・河川
2008年 08月 09日

利根川河口域運河の旅(佐原)

f0206739_17521100.jpg7月の3連休に家族をだまくらかし、以前より密かに計画していたツアーを遂行した。それは利根川河口域の水郷地帯、佐原、潮来などを経由し鹿島詣でをし、ついでにサーフィンをして帰るという、欲張り極まりないものであった。鹿島詣でとはサッカーでも神宮でもない。もちろん鹿島港参拝である。
水郷地帯の運河クルーズだけでも3か所あり、鹿島港に工場港湾クルーズがある、これ以上ないクルーズ三昧を体験できる企画である。こんな欲の塊のようなツアーに女子供は付き合ってくれるだろうか?内容が盛りだくさんのためしばらくこのネタを続ける。


f0206739_17524735.jpg自宅のある鎌倉から首都高湾岸線にのり、東関東自動車道へ
すいてると、佐原までたったの2時間で着いてしまう。
まずは、佐原の古い街並みを散策し、小江戸砂原舟めぐりというクルーズへ、乗合で約40分で1200円。旧市街中心部から利根川水門までの行ってこいの船旅である。
御覧のとおり、護岸は石垣が積まれており、水面に降りる階段も健在である。沿道には柳が植えられ、川沿いの建築物もかなり古い蔵が町ぐるみでよく保存されている
クルーズの行きつく先は利根川に面する水門。これといった特徴はない。帰りは元来た川を戻るのだが、視点が逆になると、若干見える風景も違って見える。


f0206739_17533125.jpg街の古い蔵や商店はよく保存されており、お土産物屋か飲食店となっている。観光しか収入がないのだろうから仕方ないのだろうが
何処かの観光地と同じ印象しか残らない。全国の景観保存のソフトが均質なのだろう。収入は観光客の落す現金のみなのだ。
ここで働いている人も他の地方都市と同様、高齢化が進んでいる。
全国お約束の町並み保存。舟運スタイルも同様であった。
日本の美しい地方都市はどうしたらよいのだろうか・・・。
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by canalscape | 2008-08-09 17:45 | 運河・河川
2008年 08月 09日

横利根閘門

f0206739_1823734.jpg次に利根川を挟んだ向かいの横利根閘門
ここは、閘門を中心に公園化されており、日本離れした実に楽しい公園であった。
この閘門は今でも現役で稼働しており、ボートドライバーが水面から操作できるようになっている。この日も頻繁にプレジャーや業務船が通過しており、たいそうな稼働率であった。見ていて大変楽しい光景である。この赤レンガと鉄の素材感がたまりませんね。単なる近代化遺産になっていないところがいいですね。


f0206739_18234522.jpg閘門上流側はこのような水面になっており、遡ると北浦や霞ヶ浦まで繋がっているようです。みんな木造ボートをチャーターして、優雅にへら鮒釣りを楽しんでいました。FRPのボートじゃないところが素晴らしい。これは意図的にやっているのかな?閘門周辺の公園ランドスケープも素朴で素晴らしく、こんなところでこのような素晴らしい景観に出会えるとは思いもしませんでした。周辺の住宅が水面すれすれに建っているのが気になります。治水が最近は完璧にコントロールされているのか?こんど、ボートをチャーターして水面から訪問したいものです。


f0206739_180197.jpg前回の佐原旧市街も含めてこのあたりは、利根川を遡り、関宿あたりの運河を通過し江戸川~隅田川あたりの運河との舟運で栄えた町だそうです。舟運で江戸まで約10日かかったそうな。
そのうちBPAで利根川水系舟運ツアーなど企画してみたいですね。時間ないよな~。
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by canalscape | 2008-08-09 16:20 | 運河・河川
2008年 08月 09日

加藤洲十二橋めぐり

f0206739_18132742.jpg前回に続いて、横利根閘門から潮来対岸へ車で移動。北利根川を挟んで、北に潮来前川十二橋めぐりと南に加藤洲十二橋めぐりがある。筆者は加藤洲のほうで乗船。写真のような田園風景の中の、のどかな船溜りから出航。このボートサッパ船と言われているらしく、狭い水路でも航行可能なようにとても細長いプロポーションをしている。日本版ナローボートだ。おばあちゃん船頭が器用な舵裁きと地元言葉で素朴な水路案内をしてくれる


f0206739_18143333.jpgこちらは、サッパ船の舟小屋。かっこいー。わくわくしますねこの手の小屋。アヤメ園や優雅な太鼓橋などがある前川十二橋めぐりと比べ、こちらは裏路地のような狭い水路をめぐる渋いツアーである。前回の小江戸佐原舟めぐりと比べても全く違った性格の水路である。こんな近接した水域でこれだけ多様なバリエーションが用意されていることに驚いた。


f0206739_1815222.jpg出航から10分、のどかな田園水路を進んでゆくと、水路に沿った集落が現われた!この水路を左折した先の風景が楽しみだ。わくわく感最高潮である。なんともマニア心をそそる水路ではないか。


f0206739_18172513.jpgいよいよ集落内水路に突入した。これら木橋は道路からそれぞれの民家へ渡る私有橋なのだそうだ。水路に面してまるで露地に面するように門扉や階段、生垣が連なっている。主な交通手段が船であったことを想起させる集落構成だ。


f0206739_18181935.jpg右の写真、まるで駅のプラットホームだ。これは集落の中心で、かつては商店が軒を連ね、ここに水上マーケットが発生していたことを濃厚に物語っている。まったくすごい親水集落が残っているものだ。水路に面して安く土地が売られていた。ここでも相続と過疎化の問題は深刻なのだろう。
ここも越後妻有のアートトリエンナーレのようなイベントを仕掛け、ボートクルーズと組み合わせたら実に面白いと思うのだが。


f0206739_18191190.jpg最後は北利根川への出口の閘門。ここも各ボートが自由に航行可能。ヒューマンスケールな水路と閘門、見ていて飽きないです。
このクルーズツアー、マニアックで実に刺激的でした。
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by canalscape | 2008-08-09 15:30 | 運河・河川
2008年 08月 03日

大岡川・掘割川・磯子コース その1

f0206739_1150621.jpgあっという間に1か月が経ってしまった。最近は連日天気が良く、休みも取れているため、ネタ探しが進みオーバーフロー気味。書くネタは山とあるが、9月から開催予定の横浜キャナルクルーズに関連するものから優先に紹介する。
今回は、大岡川を遡り、黄金町桜桟橋経由、堀川、掘割川、磯子、本牧を廻るコースを発掘したので紹介したい。
このコース、前回3月のキャナルクルーズで開催した子安コースとは大きく性格が異なっている。超高層街の都市河川河口から始まり、旧青線地帯、高架下、テクノスケープ、コンテナヤード、巨大船などの多様なバリエーションを2時間で体験できるというお得なパッケージプラン。橋を通過するごとに新たな風景が展開される様はボートというモバイルならでは。


f0206739_11504433.jpgぷかり桟橋を出航し、まずは運河パークの鉄橋をくぐり大岡川河口のボードウォークで屋形船乗り場をチェック。次に橋をくぐると業務船船溜りが現れる。さらに進むと、野毛の商店街。水上ラウンジを係留したパーティースペースが見えてくる。それから日の出町を通過し、桜並木と共に黄金町桜桟橋が見えてくる。ここまで割とよく知られた大岡川である。は9月に水上タクシーが3日限定で運行されるらしい。この先はあまり知られていないのでは?この先を遡ると首都高速の高架下河川堀川との分岐点が現れる。


f0206739_11511467.jpgここにはヘドロが堆積し悪臭を放っていた。大潮干潮時はどんな小さなボートでもスタックするほど浅くなっている。こんな所でレガッタの練習艇に遭遇。なんとみんな女の子。こんな暴力的な景観で女子ボート部が練習とは・・・。まるで宮崎駿的風景だ。実はここまでの行程たくさんのカヌーイストを見かけた。
さて、この分岐点で堀川に入り、高架下水面の不思議な静けさを体験。筆者は結構好きなんです高架下水面。しばらく進むと磯子に抜ける運河、掘割側へ右折。これまた全く違った性質の運河が現れる。まっすぐ磯子へ。素晴らしいテクノスケープが待ってるよ。
クルーズ写真UPしてあるので見てください。次回へ続く。
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by canalscape | 2008-08-03 22:55 | 運河・河川
2008年 08月 03日

大岡川・掘割川・磯子コース その2

f0206739_11594394.jpgさていよい掘割川河口に到着だ、アイストップに巨大なタンクが見えてくる。橋によるフレーミング効果で実に象徴的に現れる。ここまで約1時間、後半戦は磯子テクノスケープだ。まずは右手に造船所、ちょうどバージ船の修理をしていました。
左手には新日本石油のコンビナート。期待を裏切らない工場風景。ちょうど巨大タンカーが出航するところでした。


f0206739_1204079.jpgここから本牧まで工場風景が続く。このあたり夜景が相当奇麗なのではないでしょうか。


f0206739_1225656.jpg本牧周辺はほとんどコンテナヤード。積層したコンテナとガントレー美しいですね。その他、巨大コンテナ船に山のようにコンテナを積んでいる風景なんかも見れますよ。コンテナファンにはたまらない光景がベイブリッジまで続く。この先は風が強いと結構きつい。
ベイブリッジをくぐって横浜港に入港するって、大邸宅の正面玄関からエントリーするような重厚さがあります。
こんな感じのコースです。日程検討中ですが9月から11月までの土曜か日曜開催予定で1クルーズ先着18名までですので、お早めに、contact usから申し込んでください。日程時間等相談に乗ります。料金は大人3000円で予定しています。中高、小人は応相談ください。
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by canalscape | 2008-08-03 01:07 | 運河・河川
2008年 03月 31日

LOB曳航 京浜運河テクノスケープクルーズ

f0206739_0465489.jpgついに横浜を去る日がやってきた。桜満開しかし花冷えの曇天、海上は予想以上の冷え込み。新木場まで約3時間の京浜運河曳航クルーズ。今日は新木場舟溜まりをぜひ見たいという都市整理公団 大山総裁が特別参加で、シュウマイをつまみにマッカランで温まりながらの舟旅であった。何度も通った航路だが、毎回違った発見があるのが不思議だ。乗船メンバーによるのだろうか?BPAも徐々に港湾知識が増え、会話がマニア化しつつあるようだ。良い方向なのか、悪い方向なのか?
しかし、なんで京浜運河テクノスケープクルーズってこんなに面白いのでしょうか?天気悪くても結構みんなテンション上がります。非日常感なんですかね。3時間飽きもせず楽しいです。何がそんなに面白いかって?クルーズの浮遊感って感覚的なんで文章にしてもつまらないし、書く気もあまりしないんです。やたらシュウマイが旨く感じたり、羽田の飛行機発着や巨大タンカーにに興奮したり。
かなり幼児化しているのは間違いないようです。

f0206739_0481617.jpg軽く疲れが出てきたところで、新木場舟溜まりに到着。日曜は静まりかえり、船の墓場のような雰囲気。錆びた鉄の塊が静かに迎えてくれます。
この荒涼とした風景、たまりませんね。今年こそはここで水上イベント企画したいです。もちろん船でしかアプローチできないので、極めてシークレットな雰囲気のイベントとなるでしょう。心配なのは、こんなマニアックな試みに賛同してくれる変人がどのくらいいるかということ。大山氏はかなり気に入ったようだが。


f0206739_049235.jpgひとまず、LOBをしっかり係留し、僕らはタグボートで茅場町に向かった。ここから先は、東雲、豊洲、佃、タワーマンションがどこまでも乱立している。いつ見てもよくもまあこんなに建てたものだと感心する。所々その谷間に団地がひっそりと生き残っている。大山さんの影響か若干視点が変わる。水門をくぐり隅田川に抜けると、桜が満開。屋形船も総動員だ。
横浜から茅場町へ。実に変化に富んだ水辺百景であった。
その後、大山総裁がデイリーポータルZにレポートUPしてくれました。船上でも抜群の観察力と表現力を発揮されています。ご覧ください。
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by canalscape | 2008-03-31 00:32 | 運河・河川