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カテゴリ:土木遺産( 2 )


2009年 09月 26日

水都OSAKA探訪 #1( 名村造船跡と貯木場)

シルバーウィークにYCCのドキュメント整理をする間もなく、水都OSAKAに行った。この連休を逃すと行けるタイミングが見当たらず、とにかく行かなければならない状況であった。毎週末イベント及びその準備が続き、家族対応がおろそかになっているとの批判を受けていたため、連休は家族サービスが前提であった。当初大阪行きには反対されていたが、なんとか説き伏せ家族旅行と称し同行させた。秋に東京アートポイントのクルーズイベントを企画する上で、どうしても外せないイベントである。

さて、そんな状況で急遽大阪行きが決定したが、より時間を有効に使いたいため深夜高速バスで行くことを提案したが、またまた大反対をくらった。仕方なくというか確信犯的に、僕だけ先行して深夜バスで大阪難波入り、朝6:30に着くため実に安価で効率よくリサーチができた。しかも午前中は1人だ、フットワークは格段に向上する。まずは家族連れでは行けなさそうなマニアックなリサーチを午前中に済ませてしまおう。
ちなみに深夜高速バスだが大船~難波まで8000円で行ける。最近は3列シートでゆったりしているので結構快適だ。意外にも乗客の半数近くが20代?の女性客が1人で乗車している。新幹線高いからね。

難波に着き、荷物をロッカーに預けまずは興味深々の湾岸地区アートスポット「名村造船跡」を訪問した。
造船所をそのままCCO Creative Center OSAKAというイベントスペースとして転用しており、船でアプローチできるように桟橋も設置されている。
しかも運河を挟んだ目の前は工場だ。すごいかっこいいスペースです。桟橋付きなんて東京より格段に進んでますね。こんな造船所で朝までクラブイベントが開催されているそうな。うらやましい。それにしても朝の港湾はすがすがしいな。
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次に行ったのは、周辺の住之江区貯木場水域。グーグルマップでこのあたりを見ていたら、貯木場らしき水域が集中しているエリアを発見。名村造船からなんとか歩けそうな距離であるため思い切って徒歩で行ってみた。

結果は大正解。素晴らしい平水面が広がっていた。これを見ずして水都大阪は語れないだろ。このような情報に無い発見がある旅が一番面白い。これだけでも大阪に来た甲斐があったというものだ。休日にも関わらず意外と木材工場が稼働している、人がいるので勝手に敷地内に入り込むのが難しい。
東京の新木場にもわずかに現存しているが、貯木場水面自体の利用率は極めて少ない。広く鏡のような平水面にパラパラと原木が浮いており、水面自体が現代アートのような様相だ。鏡の水面は実にきれいに周辺風景を写しこみ、幻想的な空間を作り出している。周辺の木材工場も実にいい味を出しており、水辺の緑や鉄塔とのコントラストが素晴らしい。各貯木場水面の入口には小型の水門が設置されている。こんな水面このまま眠らせておいていいものだろうか?僕には宝の山に見えるのだが。
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その他名村造船と貯木場写真UPしてあります、よろしければご覧ください。
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by canalscape | 2009-09-26 22:34 | 土木遺産
2009年 03月 14日

高架下線形空間ツアー

f0206739_0172395.jpg高架下建築本(大山顕)の出版を記念して、高架下建築ツアーが実施された。浅草橋から新橋までの高架下を約4時間歩き続けた。参加者はなんと約50人、大盛況である。東京も随分成熟した都市になったのか?都市整理公団のワークとしては実によい対象だと思う。
高架下建築とは土木構築物である鉄道高架橋脚の隙間を埋めるように挿入されている構築物等を指す。構造的に自立しているとは言い難く、橋脚に依存した空間である。もちろん建築基準法などどこ吹く風である。橋脚自体も実に多様な形式が混在している。隙間に挿入されているファサードのみの高架下建築も同じ橋脚形式の中でも多種多様なスタイルで存在しており、一覧すると実に混沌とした状況であった。


f0206739_0175522.jpg用途としては、店舗、住宅、倉庫、事務所、車庫、VOIDとあらゆる用途が高架に沿って、延々と混在している。特に高架下建築解体後のVOIDは生活の痕跡が壁画のように残っており、まるでインドの石窟寺院を見ているような迫力がある。店舗の看板や倉庫のサインも、昭和の空気をそのまま保存したような雰囲気。よくぞ残っていたものだと感心する。なぜ10Kmにも満たない短い区間にこれだけ多様な形式を形成するに至ったか
高架下空間の利権や生成の歴史が気になるところである。おそらくアメ横同様に戦後の闇市などがベースになっているのではないだろうか?なんとなく運河の船溜まり同様、不法占拠後の既得権の集積のように見えてしまう。都心に残された、時間が止まった空間、昭和的空間の一種だ。


f0206739_0184343.jpgまた土木と建築の融合、というだけでなく鉄道の軌道に沿った線形空間であることも大きな魅力だ。露地、水路、パイプライン、線形の空間体験は実に楽しい特に有楽町から新橋までの高架下ナショナルマーケットなどは見るというより感じる空間体験であり、純粋にシークエンスのみが存在している異世界である。ぜひ一度1人もしくは少人数で体感することをお勧めする。
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by canalscape | 2009-03-14 23:09 | 土木遺産