Chart Table

canalscape.exblog.jp
ブログトップ
2014年 01月 16日

スターフェリー「都市の日常としての渡し船」

f0206739_01574848.jpg
桟橋管理人の長閑な雰囲気がいいよね。
f0206739_02012216.jpg

スターフェリー言わずと知れた九龍と香港島の大動脈を結ぶビクトリアハーバーの渡し船、香港の象徴と言っても良いくらいだ。この1900年の創業時の面影を残すクラシカルなデザインそのままに今に至っているのが最大の魅力。実際1960年代進水の船がまだ使われているようだ。中環 尖沙咀で乗船時間はわずか8分程度、運賃は上層で2.5HKドル(35円)。とても短い船旅だが観光船ではなく、日常的な地元の交通インフラとして使われている渡し船という点で高く評価したい。これだけ安くて便利な競合交通網が発達しているのになぜ生き残っているのか?滞在中も結構な乗船率。観光客も多いのだが地元住民も2階の上層船室でも半数以上?いたと思います。この船、朝の630から夜23:30まで812分間隔で運行しているので、日常的に利用するのに不都合ないんですね。これが運行間隔が長くなったり時間短縮されたりしたらあっという間に使われなくなるのではないでしょうか?埠頭は九龍側も香港島側も最も都市機能が集中したエリアに直結しています。九龍側は地下道を通って 尖沙咀の繁華街まで、香港島側は中環IFC(国際金融中心)を介した屋根付きペデストリアンデッキであらゆる交通インフラやショッピングモールと接続されています。この埠頭が脇に追いやられていない感じが渡し船の地位を不動のものにしているのだと思います。僕らもそうだが、たまに時間が合う時に水上バスなどを使って移動するとリフレッシュできますよね。香港のような超過密で東京以上にスピード感のある都市に住んでいると、同様に水上をのんびり移動する渡し船は解放感があるのではないでしょうかね?勝手な憶測ですが・・・。

f0206739_02030816.jpg
無骨な内装と前回に開放出来る窓。潮風を満喫出来ます。
f0206739_02031642.jpg
f0206739_02032709.jpg

そのほか、水上から一歩?引いて自分たちの都市を眺める行為って何かしらのアイデンティティーを育むと思うのですが。都市の形を認識する場はマップと上空からと水上もしくは橋からが一番認識しやすく印象に残ると思います。この渡し船のポジションから双方のスカイラインを眺めていると、都市の変容がよく認識できるはずです。このなんでもない日常的な習慣が都市生活者としての自意識を形成しているように思えてなりません。

もちろん観光客やビジネスで訪れた外国人に印象づけるにもこれ以上のステージはないと思います。実際、年末だけかもしれませんが湾岸に面した超高層ビルはファサード全面を利用していずれも派手なネオンサインを発しており、大いに香港的景観を盛り上げています。僅かな乗船料で光の反射する揺らぐビクトリアハーバーに浮かんで都市を眺めている時間というのはなんとも形容しがたい心地よさがある。窓が解放できるスターフェリーはやはり素晴らしいインフラです。他に尖沙咀 湾仔航路やハーバー周遊便もあるようです。ウイキペディアをみるとIFCができる際に旧埠頭は埋め立てられ、象徴的な時計台がなくなってしまったと書かれている。20年前に見ているはずだが記憶にない。確かに現在のディズニー風桟橋はいまいちだ。次回は水上集落タイオーの紹介

f0206739_02001683.jpg
f0206739_02035987.jpg
f0206739_02034734.jpg
参考:桟橋移転前の時計台


[PR]

by canalscape | 2014-01-16 02:28 | 舟運・桟橋


     20年ぶりの香港再訪 >>