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2011年 05月 16日

「にっぽんの客船 タイムトリップ展」を見た

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先日、銀座INAXギャラリーにて「にっぽんの客船 タイムトリップ展」を見た
先般の日本郵船の「船→建築 ル・コルビュジェがめざしたもの」展に続く戦前の客船設計からデザイン全般にもたらした功績を読み解くという趣旨。突然レトロ客船ブームですね。

大阪商船(現商船三井)の「あるぜんちな丸」、東京湾汽船(現東海汽船)の「橘丸」を中心に戦前の客船を紹介し、日本独自の客船造りへの過程を検証。
村野藤吾のホテルライクな内装デザインも紹介されています。当時は内装デザイナーに建築家が起用されていたようですね。
展示は、客船模型、設計図、当時の客船旅行ポスターなど多岐にわたり展示されているが、今回特に充実しているのはINAX出版のブックレット1500円。当時の写真とその空間の解説などの他、航路ごとの解説や造船に関わった建築家についての解説、インタビューなど多岐にわたる視点から編集されている。このブックレットだけでも一読する価値はありますね。特に村野藤吾、松田軍平他の当時客船デザインに関わった建築家のエピソードや建築と客船の設計アプローチの違いなど興味深い記事であった。そのほか、建築家 岡部憲明がレンゾ・ピアノのもとで現代の客船「クラウン・プリンセス」をデザインした時のインタビューなども興味深かったです。

ただ、五十嵐太郎さんによる「船→建築」展と比べると、やや切り口が見えにくいというか、キュレーションの鮮やかさは無かったかな・・・。というか、あの展示が冴え過ぎていたのだと改めて思った次第。

銀座INAXギャラリーで5/21まで。

by canalscape | 2011-05-16 00:29 | 書籍・映画・イベント


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